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午前0時のmitakehan

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テロ等準備罪っていったいなに?共謀罪との違いや必要な理由をざっくり解説

新たな枠組みとして国会で立案されている「テロ等準備罪」って何?世界情勢が緊迫しているここ最近、テロの脅威は対岸の火事とは言えない現状。一部野党から共謀罪だと批判の声が上がっているテロ等準備罪の成立が急がれる理由とその中身について、内容を良く知らず反対している人も賛成をしている人もほんのり分かるよう、難しくなりすぎない程度にざっくり解説します。

テロ等準備罪とは

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グローバル化が進んだ最近では、旅行だけではなく貿易など人や物の移動が昔に比べて簡単になりました。あらゆるものの行き来が容易になった現在、犯罪組織の国際化は世界中で大きな問題に。IS(イスラム国)などの過激派組織だけではなく、組織犯罪がもたらす脅威は非常に深刻な状況となっています。自分の住む国をしっかり守るため、テロを始めとした組織犯罪を実行前に取り締まる事が可能になるテロ等準備罪が審議されているのです。

テロ等準備罪と共謀罪は大きく異なる

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テロ等準備罪は「共謀罪」と言う名前で呼ばれることがあります。テロ等準備罪が2017年に審議される前に、旧民主党政権や以前の自民党政権時代には共謀罪と言う名称で議論が交わされ3度廃案に。そのためテロ等準備罪に対しメディアや一部政治家から共謀罪と批判を浴びているのですが、その中身は大きく異なります。

テロ等準備罪と共謀罪の違いって?

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共謀罪は組織犯罪を計画した時点での取り締まりを可能にする内容に対し、テロ等準備罪は計画の後に実行準備を行った場合に使用可能となります。計画段階で捜査する、いわゆる共謀罪では対象となる犯罪が数にして600以上ありました。様々な行為が広く対象となる共謀罪に対して、今回のテロ等準備罪では適用となる犯罪行為を半分以下の277罪にまで狭め、より厳密な内容へと変更したのです。

テロ等準備罪が必要な3つの理由

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犯罪に止まらず戦争への緊張が高まる現在、日本政府はテロ等準備罪の成立を急いでいます。ではなぜ今テロ等準備罪が必要なのか、それには3つの大きな理由があるのです。

組織犯罪防止の役割を持つパレルモ条約

国際的に暗躍する麻薬の密売やテロ組織に対して、世界の捜査機関で情報を提供し合い犯罪行為を未然に防ぐ役割を持つパレルモ条約と言うものがあります。自国だけでは分からない犯罪組織の情報を速やかに得るために、国連が提唱するこの条約は多くの国で結ばれていますが、日本では2017年4月現在では適用できていません。このパレルモ条約を批准(ひじゅん)するためには条件があり、組織犯罪を取り締まる法整備がなければ加盟することができないのです。

国連加盟国の中で11か国だけがパレルモ条約に加盟できていない

世界的に必要不可欠なこのパレルモ条約は、国連に加盟している186の国の中で、日本やイランなどの11国だけが加盟できていません。以前の旧民主党政権では現行法のみで加入しようとしたものの、現在の日本では組織が実行に移す前に取り締まることができないため結局のところ未締結となったのです。

現在の法律では何かがあってからじゃないと逮捕できない

国際的な枠組みも大きな課題ですが、現状の日本が持つ深刻な問題として「何かがあってからじゃないと動けない」ことが挙げられます。犯罪集団が強盗やその他の重大な犯罪を犯す場合に準備段階で防げれば被害が最小限に抑えられますが、2017年4月時点ではそれを裁く法律がなく犯罪が起きてからでないと取り締まることができません。

一般人には関係ない?テロ等準備罪が対象となる4つの要素

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テロ等準備罪は組織犯罪を未然に防ぐものですが、この法案が成立された場合に一般の人へ影響はないのかと言う説も巷ではささやかれています。監視社会になるのではないか、居酒屋で物騒な話をしただけで逮捕されるのではなど、様々な場面を想定し不安を煽るうわさが一人歩きしているのが現状。

しかしながら一般人の逮捕とはかけ離れた法律なのは、法務省の適用条件を読み込むと良くわかります。そこでテロ等準備罪が一般人とはなんら関係のない理由を、適用条件を踏まえてざっくりと説明します。

①犯罪をするために2人以上で結成された組織で、それによって利益を得る場合

ただの集団がたまたま犯罪行為をしたり、「あいつムカつく!!」とオーバーヒートしカッとなって暴力に及んだなどの個人的行為にはテロ等準備罪は適用されません。犯罪をするために結成され、指揮命令をする人や準備をすると言った役割分担がはっきりしている場合に適用となります。また、犯罪行為によって金銭や物などの利益が発生する場合も対象。

②何回も犯罪行為をする予定ががないとダメ

一度だけ犯罪行為をするために集まった場合なども適用対象にはなりません。何度も繰り返し犯罪行為をする予定を立てた組織に対象は限られます。一部野党が取り上げている「カレーを作っただけで犯罪」などは、カレーに毒を入れ何度も犯罪に使用するために組織を結成し、尚且つ誰が何をするなどはっきりと指揮命令系統が整いそれによって利益を得る場合になるので、そこまで行くとすでに一般人とは言えません。

③4年以上の懲役や禁錮刑、死刑などの重大犯罪

万引きや暴力なども犯罪ですから当然良くないものではありますが、テロ等準備罪ではさらに4年以上の懲役やそれを上回る犯罪行為に対象を限定しています。強盗団だったり人を殺める目的で結成された集団と言った重大犯罪を見据えての法律ですから、一般の痴話喧嘩や4年未満の比較的軽微な犯罪は除外されるのです。

④計画した上で準備をして初めて適用

犯罪組織を結成したとして計画しているだけでは適用とはなりません。共謀罪として立案されていた時はこれも含まれていた可能性もありますが、テロ等準備罪では資金を集めたり実行のために物品を購入した場合に限り適用となります。

冤罪の危険性はないのか?

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犯罪の取り締まりに関して、切っても切れないのが冤罪の可能性です。冤罪がないことがもちろん望ましいのですが、現在の法律で裁かれる場合においても冤罪がゼロとは言えないのが実情。これから運用を始める新しい法律なだけに、間違って罪に問われることを防ぐ必要性があります。


2017年4月の自公政権による与党案だけでは不十分として、日本維新の会からは取り調べの可視化などを盛り込んだ修正案が提出されています。こういった実のある取り組みを積極的に行いより良い法整備となるよう活発な議論がなされ、一般の誰もが安心して暮らせる世の中になることを切に願います。

(追記)

2017年5月19日、日本維新の会の修正案を加えたテロ等準備罪が衆院で可決されました。

2017年5月23日の衆議院本会議において賛成多数で通過、可決されました。

テロ等準備罪関連おすすめリンク

より詳しくテロ等準備罪を知りたい場合におすすめのリンクを紹介します。

日本維新の会丸山穂高議員のブログ

ameblo.jp

テロ等準備罪についてより丁寧に細かい部分まで書かれています。国会議員としての深い見識だけではなく、難しい部分についても噛み砕いてわかりやすく解説されているので、筆者が書いた当ブログでは全然分からないと言う方はぜひ一読を。

法務省発行PDFファイル

http://www.moj.go.jp/content/000001561.pdf

法務省が発行しているテロ等準備罪についてのPDFファイルがダウンロードできます。

テロの脅威から身を守るためにも必要なテロ等準備罪

目まぐるしく変わる世界情勢を始めとして、国内に至ってもテロの脅威は馬鹿に出来ないレベルにまで高まっている昨今、何かがあってからでは大変な事態に陥る可能性があります。2020年の東京オリンピックなどの国際的な催しは、特にテロの危険性が高まると言う指摘もささやかれています。外国人旅行者が安心して来日できるのはもちろんのこと、日本に住まう自分たちの身を守る上でも、テロ等準備罪が良い法案になるようにより一層の議論と世間の理解が必要となっているのかもしれません。

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